日本植民地教育史研究会

日本植民地教育史研究会のサイトへようこそ。本研究会は1997年3月29日に設立されました。

2018年06月

大東文化大学の田中寛会員より、日タイ言語文化研究会東京大会のご案内が届きました。
タイに関心のある方ならどなたでも参加可能とのことです。直接会場へいらしてください。

日  時:  2018年7月28日 13:00 - 17:50 開場12:30 ~

場  所:  大東文化会館ホール
(東武東上線池袋駅より各駅停車で7つ目の東武練馬駅下車、北口[イオン側]から徒歩約4分)

参加費:  500円 (資料代として――釣銭のないようにお願いします)

プログラム
開会の辞      13:00  --  13:15   来賓ご挨拶(調整中)
□発表①     13:15  --  13:55
昭和10年代のラジオ国際放送にみる日タイ関係(仮)
       酒井健太郎(昭和音楽大学准教授)
□発表②      14:00  --  14:40
描かれる山田長政――国策紙芝居資料(1942)解題を中心として――
       日向伸介(大阪大学大学院言語文化研究科・助教)
□発表③      14:45  --  15:25
戦前・戦中のタイ北部と南部における諜報工作と日本語学校
――南機関・チェンマイ日本語学校とF機関・コタバル日本語学校――
山口雅代(東京福祉大学教育学部講師)
~~~~~~休憩  15:25  --  15:40 資料展示&ご懇談~~~~~~
□発表④      15:40  --  16:20
黒沢隆朝とタイの音楽――1930年代のタイの音楽状況――
       山下暁子(お茶の水女子大学基幹研究院研究員)
□発表⑤      16:25  --  17:05
国際学友会のタイ国招致学生事業(1942・43年)は何を遺したか
       河路由佳(日本語教育学研究者)
□ミニ報告      17:10  --  17:40 
            戦時下日タイ言語文化交流記事のデータベース化の試み&日タイ対照研究の諸問題
       田中寛(大東文化大学外国語学部教授)
閉会の辞    17:40  --  17:50  (調整中)


*会場にて『日タイ言語文化研究』第5号(残部僅少・下記画像を参照のこと)
ならびに『日タイ対照研究の諸問題』を限定頒布。
会終了後、近くで懇親会(18:30—20:30 参加費3000円ほど)を開く予定。
2018-06-25

植民地教育史研究年報第20号 2018年3月刊行
特集: 教育の植民地支配責任を考える

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巻頭言:佐藤広美

Ⅰ.20周年記念講演
日本植民地教育史研究会・創設の頃とその後(渡部宗助)
               
Ⅱ.シンポジウム  植民地教育の戦争責任・戦後責任
シンポジウム「教育の植民地支配責任を考える」 
  発題 教育の植民地支配責任とは何か―小沢有作を中心に考える―(佐藤広美)
福沢諭吉研究の現状と日本の植民地教育史研究の課題―安川寿之輔著『福沢諭吉のアジア認識』を手掛かりにして―(松浦勉)
「満州国の職業技術教育と「植民地支配責任」を考える(丸山剛史)
中学生の認識に内在する「国家の論理」(植民地主義)を相対化する授業(三橋広夫)
討論 シンポジウム「教育の植民地支配責任を考える」 

Ⅲ.研究論文・研究ノート 
「満州」の国語教育実践における『満州補充読本』の位置(宇賀神一)

Ⅳ.書評・図書紹介 
根川幸男、井上章一編著『越境と連動の日系移民教育史―複数文化体験の視座』(岡田泰平)
田中寛著『戦争期における日本語・日本語教育論の諸相』(宮脇弘幸)
林琪禎著『帝国日本の教育総力戦―植民地の「国民学校」制度と初等義務教育政策の研究―』(合津美穂)
松原孝俊監修『満州及び朝鮮教育史―国際的なアプローチ』(山本一生・Ulrich Flick・山下達也)

Ⅴ.資料紹介
日本統治下朝鮮の学校経験―池明観氏の場合―(李省展・佐藤由美・芳賀普子)
満州鉱工技術員協会編『鉱工満州』誌目次集(1)(丸山剛史)

Ⅵ.旅の記録
台湾教育史遺構調査(10)(白柳弘幸)

Ⅵ.学会・シンポジウム参加記録
戦争をどう乗り越えるか―盧溝橋事件80年国際シンポジウムに参加して―(田中寛)

彙報:岡部芳広 事務局長

下記の通り、日本植民地教育史研究会第39回定例研究会を開催いたします。
会員・非会員を問わず、多くの方のご参加を歓迎致します。

日 時:2018年6月2日(土)13:30~17:20
会 場:東京家政学院大学(千代田区三番町22) 1706 教室   
JR 市ヶ谷駅下車、緩やかな靖国通りをのぼり麹町郵便局を右手に見ながら通過し、すぐに右折。突き当たって左側の建物。7階。
アクセス(市ヶ谷駅から徒歩7分)

《プログラム》

13:00  受付開始

13:30  自由研究発表① 神田 基成 会員(鎌倉学園中学校・高等学校)
発表テーマ:歴史教育における植民地教育研究の可能性
【発表要旨】
多様な人々で構成されていた帝国日本のマイノリティ、台湾人は日本による植民地支配のもとで、どのように行動したのだろうか。多くの研究者が様々な切り口で明らかにしてきた成果の中から、今回は「教育」「政治」というテーマの先行研究を手掛かりに、20世紀前半の台湾人の経験を歴史教育に位置づけることを試みた。民族自決と自治獲得に揺れながらも、おかれた境遇の中で最大限に主体的な選択をしようとするたくましい台湾人の姿を通して、帝国における植民地統治とそれに対する現地住民の反応を、高校世界史の授業で扱った実践を報告する。

14:30  休憩(5分)

14:35  自由研究発表②  黒川 直美 会員(拓殖大学)
発表テーマ:「満洲国」中等教育就学者数の推移とその分析
【発表要旨】
「満洲国」当時の中国人中等教育就学者数を取り上げる。筆者が前回研究した初等教育に比べ、中等教育では教育を受ける生徒の年齢が高く就学者数も少なく、彼らが「なぜ学校に行ったか」がより明確になるのではないか。そして「なぜ満洲国の学校に行ったか」とともに、「なぜ満洲国の学校に行かなかったか」も明確になってくるのではないかと考える。就学者数の推移とともに斉紅深先生の聞き取り調査を使い、当時の中等教育の状況を明らかにする。

15:35  休憩(15分)

15:50      自由研究発表③  佐藤 広美会員(東京家政学院大学)
発表テーマ: 2018年中学校道徳教科書検定と植民地の記述について
【発表要旨】
2019年度から中学校で道徳教科書の使用が始まる。本発表は、教科書検定を通った日本教科書版『中学校道徳教科書』を分析対象とする。当該教科書は、日本の台湾統治時代にダム工事に携わった八田與一を顕彰する教材(「大地 ― 八田與一の夢」中学1年用)や、台湾領有後すぐにおきた芝山巌事件で日本人の道徳性を教えようとする教材(「台湾に遺したもの」中学2年用)を収録している。これらの観点から「植民地と教育」に向き合う道徳教材のあり方について論じる。

植民地教育史研究年報第19号 2017年3月刊行
特集: 植民地の近代化・産業化と教育
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巻頭言:内海愛子
               
Ⅰ.シンポジウム 
  • 植民地朝鮮の理科教科書・教授書における農業教育政策との関係―1930年代半ばまでの「稲」に関する記述を中心に―(井上薫)
  • 「外地」の商業学校の学科課程における商業教育の意義と編成方法―私立青島学院商業学校を事例として―(山本一生)
  • 日本統治下朝鮮の地理教科書にみる鉄道と近代化(白恩正)
  • 「昭南島」における日本映画 「近代化モデル」のメディアとしてのフィルム(松岡昌和)
  • 南洋群島の公学校教育における「文明化」「近代化」―その1 第四次『国語読本』編纂背景・「文明化」の変容を考える―(小林茂子)
  • 南洋群島の公学校教育における「文明化」「近代化」―その2 第四次『国語読本』編纂を中心に―(清水知子)  
  • 討論 
Ⅱ.研究論文 
  • 「満州」国民科大陸事情の教科書における郷土教育(船越亮佑)
  • 日本統治末期の朝鮮における学校経験―光州師範学校から萬頃国民学校へ・竹内幹雄氏の場合―(佐藤由美・竹内久隆)
Ⅲ.研究動向 
  • 戦争責任研究(戦争責任論)と「植民地責任」研究の動向―教育と教育学の、戦争責任と植民地(支配)責任の究明のために―(松岡勉)
Ⅳ.書評 
  • 駒込武著『世界史のなかの台湾植民地支配―台南長老教中学校からの視座 』(李省展)
  • 小黒浩司著『図書館をめぐる日中の近代 友好と対立のはざまで』(大串隆吉)
  • 藤森智子著『日本統治下台湾の「国語」普及運動―国語講習所の成立とその影響』(前田均)
Ⅴ.旅の記録
  • 台湾教育史遺構調査(その9)(白柳弘幸) 
  • 日本統治期台湾の高等女学校訪問記(その2)(滝澤佳奈枝)
Ⅵ.報告
  • 光復71周年・韓日修交51周年記念韓日国際学術会議「日本における韓国独立運動と日本人」(佐野通夫)
彙報:岡部芳広 事務局長

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