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《プログラム》
17:00 諸連絡 / 報告
《発表要旨》
発表①「日本統治期台湾における本島服をめぐる一考察―教科書・服装調査・生活改善を手がかりとして―」(滝澤 佳奈枝会員)
本島服は、台湾在来の衣服のことです。1937 年頃まで公学校や高等女学校では、本島服の作製が裁縫科 の授業で行われていました。本島服は、家事科でも取扱がなされていました。本発表では、日本統治期 台湾において学校教育や台湾社会で本島服がどのように捉えられていたのかを、家事教科書・服装調査・ 生活改善の3つの視点から考察を行い、その一端を明らかにしようと試みるものです。広く会員の皆様 からご意見・ご教示・ご指導をいただければ幸いです。
アジア太平洋十五年戦争の後半(太平洋戦争期)には南方(現東南アジア諸地域)への文化輸出、文化工作が強力に推し進められ、その過程において様々な異言語文化接触が展開されたが、その内実の詳細については未調査の領域が大きい。本発表では大東亜共栄圏下での、いわゆる”大東亜語学”と意義づ けられた研究の実際と、それとの両輪の関係にあった日本語普及工作の実態について、さらにそこから 産みおとされた異文化接触の姿態について、新たに得られた書籍および新聞史料から検証してみたい。
『年報』19 号の清水論文には、第四次『公学校補習科国語読本』(1937 年)の公民教材は、近代化に連 なる産業、政治、経済システムの内容が配置されていたとの指摘がある。一方、第四次本発行と同じ頃、 南洋庁嘱託の人類学者・杉浦健一はパラオやヤップ島で民族学的調査を行い(1937~41 年の 5 年間に5 回)、各地に残る伝統的なシステムや制度について詳しい報告をしている。ほぼ同じ時期に行われた両 者の出来事にはどのような意味があるのか。公民教材のほとんどの内容が警察の仕事に関連していることから、本稿では、現地人警察官「巡警」の役割に焦点をあて、朝鮮や台湾の警察官養成についても参照しつつ、上記の意味について考察する。