日 時:2016115日(土)14:3017:30

会 場:東京家政学院大学

千代田三番町キャンパス 1304 教室     東京都千代田区三番町 22 番地         

市ヶ谷駅(A3出口)または半蔵門駅(5番出口)から徒歩 8

JR 市ヶ谷駅から緩やかな靖国通りをのぼって、右手麹町郵便局を過ぎ、直ぐに右折、突き当たって左手の建物 アクセス・地図⇒    http://www.kasei-gakuin.ac.jp/site/access.html

(キャンパス内)http://www.kasei-gakuin.ac.jp/guide/re_chiyoda.html

 

《プログラム》

14:00  受付開始

14:30  発表 田中寛会員(大東文化大学)

映画「起ち上る泰」と「泰國の全貌」大東亜共栄圏タイにおける南方映画工作の一断面

15:30   休憩

15:40  発表 藤森智子会員(田園調布学園大学)

         日本統治下台湾の「芝山岩精神」の研究 》

16:40  休憩

16:50  諸連絡 / 報告

17:30  終了 

  

※終了後、会場近辺に場を移しての懇親会を予定しています。

 

 

☆例年より、受付時刻が遅くなっております。ご注意ください。
 
36回定例研究会 発表要旨

 

発表①《映画「起ち上る泰」と「泰國の全貌」大東亜共栄圏タイにおける南方映画工作の一断面田中寛会員(大東文化大学)

戦争と映画、戦争と放送・ラジオ、戦争と美術、戦争と音楽、そして戦争と言語など、戦争の拡大は同時にさまざまな領域で植民地教育史に色濃く影を落とす。同時に新たな指向の実験場となる。大東亜共栄圏の拡大に伴って、映画の南方進出もまた喫緊の課題となった。本発表では戦時期に展開された産業映画、文化映画のうち、とりわけ太平洋戦争期において作製された二つの国策映画、すなわち「起ち上る泰」、「泰國の全貌」(以下、現代仮名遣いとする)について述べることにしたい。概要、キャプションなどを通して、また映画興行の実態などから、映画工作が文化戦としての戦争論でもあること、また当時の日本人のタイ認識、タイ国への日本語普及背景の検証にもつながることになろう。

 

発表②《 日本統治下台湾の「芝山岩精神」の研究 》藤森智子会員(田園調布学園大学)

 台湾領有直後の1895年、伊沢修二を中心として日本式の教育を行う「芝山岩学堂」が台北郊外の士林に置かれた。近隣の子弟を対象に日本語をはじめとした教育を施したこの教育機関は、後に国語伝習所や国語学校、そして公学校・小学校、あるいは師範学校等へと展開される基となった。18961月1日、伊沢の留守中に発生した「芝山岩事件」により6名の教師と1名の小使が死亡した「芝山岩事件」は、教師の殉職精神を説く「芝山岩精神」の起りとなり、その後毎年「殉職」した教員を合祀し祭典が開かれた。本発表では、「芝山岩学堂」の教育、六氏の経歴と事件後の待遇、祭典と合祀の状況、日本統治50年を通じての「芝山岩精神」の報道を検討し、「芝山岩精神」に関する基礎的研究としたい。